恋人のカードは版によって全く絵が違います。
マルセイユ版は
上部にキューピッド
その下に男女3人がいます。
男女3人は何かもめているよう
一番左の女性が真ん中の男性に何か訴えています。
男性は黙って聞いています。
もう一人の若い女性は静かに男性の右に佇んでいます。
ウェイト版は
上部に天使
その下に男女一組
男女はアダムとエバと言われています。
左には女性エバが配置されその後ろには蛇がとぐろを巻いている善悪の知識の木があります。
右の男性アダムの背後には12個の実をつけた生命の樹があります。
トート版は
上部にキューピッド
その下に男女2組
その男女は、結婚の誓いを行なっているかのようです。
カードの上が天界を表し、下が地上を表しているのはどちらの版も共通しています。
これは天界での意志が地上で行われていることを示しています。地上の人間は天界の意志があることなど全く気がついていません。
だれに恋愛感情を抱くのかは自分にはわからないものです。逆に誰から恋愛感情を抱かれるかもわからないものです。
これには5の法皇でさえも抗うことはできないのです。大アルカナ5の後であるということからも恋愛感情は天界の意志であり聖なるものであることを示しています。
ただ最終的にどうするのか、どう判断するのかは地上の人間に任されています。
マルセイユ版は判断をする直前の場面を示しており、ウェイト版、トート版は天界の意志を受け入れた後の様子を示しています。